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世界で一番身近な女
第5章 両親の帰宅

紗希は大学のセミナーを受講していたが
昨夜は正樹と激しいセックス三昧だったので、
気を抜くと瞼が閉じてきて居眠りをしてしまう。
おかげでセミナーの内容など全く頭に入ってこない。

『こんなことなら、弟の大介じゃないけど、
セミナーをサボタージュして部屋で爆睡していればよかった…』

ここに来れば正樹と会えると思っていたのに
彼も夕べの疲れがあるのか大学にも来ていないし、
スマホで連絡をしても繋がらないし、LINEを入れてもずっと未読のままだった。

『あ~っ!もう!
いやになっちゃった…帰って寝ちゃおうっと』

紗希はセミナーの出席だけ済ませると
こっそりと後ろのドアから抜け出して家路を急いだ。

家の玄関を開けて『ただいま~』と声をかけようとして、寝室からくぐもった両親のうめき声のようなものが聞こえていたので、てっきり何かの急病で倒れているのではないかと、両親の寝室に向かった。

そして、紗希の目に飛び込んできたのは
両親の寝室のドアを開けて、中を覗きながらズボンとパンツを降ろして勃起したペニスをシコシコしている弟の大介の情けない姿だった。

あんた、何してんのよと
咜りつける声を出すより先に姉の姿に気づいた大介が人差し指を立てて口元に持ってゆき『シー、静かに』と合図をした。

寝室を覗くなんてハレンチな事をしないでよと
弟を摘まみ出そうと彼に近づくと
コッチにおいでよと手招きされて、何気なく弟の大介の隣に立って中を覗いた。

そこには、恥ずかしい両親の姿があった。

子供たちに覗かれているとも知らず、
バックの体位で一心不乱に腰を振る父親。
そして、ペニスを受け入れて尻を振りながら悶えまくる母親。

『やだ!お父さんとお母さんったら、こんな真っ昼間からセックスしているじゃない!!』

夫婦の愛の営みなんか覗いちゃいけない。
立ち去らなきゃと思っているのに
紗希は弟の大介と肩を並べて親のセックスを観察していた。

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