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世界で一番身近な女
第8章 夜の学校
「えっ!もう?!」
「うそっ!?」
パーティションから覗いていた大介と乃梨子は小声で驚いた。
挿入してから、ほんの5分ほど。
あっという間の射精だった。
早漏すぎるだろ!!
大介と乃梨子は顔を見合わせてお互いにビックリした表情をした。
きっとこんなに早かったら女はたまったものではないだろうと思いきや、
「すごく良かったわ」と副会長の前山は満足した喜びの声をあげた。
「私、あんなに早い人ならゴメンだわ」
自分が近藤に抱かれていた訳でもないのに
乃梨子は早漏に対してプンプンと怒った。
でも、生徒会長と副会長の恋人同志は
お互いにセックスに関しては淡白なのだろう。
こんな早漏野郎でも、男が射精を終えると満足したのか身なりを整えて美術室をそそくさと出ていった。
「見た?今の!信じらんない!」
まるで自分が相手した男が早漏だったかのように錯覚して、乃梨子は二人が立ち去ったあともプンプンしていた。
「ま、まあ、相性って人それぞれだから…」
きっとセックス経験の乏しい二人なんだろうなと
大介は察してあげた。
自分だって姉の紗希に筆下ろしをしてもらった時は、情けないほどあっという間に射精して終わってしまったのだから。
それでも、大介をなじらずに優しく抱きしめてくれた紗希は菩薩のように優しい女だったんだなと
今更ながらに感心した。
「あなたは、あんなりアッサリと終わらないわよね?」
淡白な二人のセックスを覗いて
ムラムラが不完全燃焼したのよとばかりに
乃梨子はパーティションの陰から抜け出すと
さっきまで生徒会の二人がハメあっていたソファにゴロリと横になった。