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彼女のお母さん
第1章 序章
ゴールデンウィークだというのに
世界的に流行してしまったウィルス感染のために
何処にも外出できないので
大杉瑠璃子はボーイフレンドの坂本雄一とデートも出来ずにいた。
いや、実際にはデートと呼べるドライブや
ショッピングに行けていないだけで
彼氏とは毎日のようにお互いの家を行き来して逢瀬を楽しんでいた。
気候もよくなってきたので、
瑠璃子は部屋のガラクタとも言える数々のアイテムを断捨離してみようという気になった。
というのも瑠璃子の母親が
長年シングルマザーだったのだが
昨年、どのような縁があったのか
同じマンションの住人の宗像という
かなり年配男とデキてしまい、
母子の部屋を瑠璃子に譲り
宗像の部屋へ転がり込んでしまったのだ。
必要最小限のモノだけを持って行ったので
残された部屋には瑠璃子が必要としないものがイヤと言うほどあった。
「さっさと持って行きなさいよ」
事あるごとに
瑠璃子は母親の美登里に促したのだが、
「その部屋のものはいらないものばかりなの、
時間があるときに捨てておいて」と取り付く島もないセリフを返されてしまった。
『まったく、冗談じゃないわよ…
自分は一回りも年上の男の部屋に転がりこんで
母親を放棄しちゃうんだから…』
瑠璃子はため息をつきながら、
どこから手をつければいいのか
途方に暮れていた。
世界的に流行してしまったウィルス感染のために
何処にも外出できないので
大杉瑠璃子はボーイフレンドの坂本雄一とデートも出来ずにいた。
いや、実際にはデートと呼べるドライブや
ショッピングに行けていないだけで
彼氏とは毎日のようにお互いの家を行き来して逢瀬を楽しんでいた。
気候もよくなってきたので、
瑠璃子は部屋のガラクタとも言える数々のアイテムを断捨離してみようという気になった。
というのも瑠璃子の母親が
長年シングルマザーだったのだが
昨年、どのような縁があったのか
同じマンションの住人の宗像という
かなり年配男とデキてしまい、
母子の部屋を瑠璃子に譲り
宗像の部屋へ転がり込んでしまったのだ。
必要最小限のモノだけを持って行ったので
残された部屋には瑠璃子が必要としないものがイヤと言うほどあった。
「さっさと持って行きなさいよ」
事あるごとに
瑠璃子は母親の美登里に促したのだが、
「その部屋のものはいらないものばかりなの、
時間があるときに捨てておいて」と取り付く島もないセリフを返されてしまった。
『まったく、冗談じゃないわよ…
自分は一回りも年上の男の部屋に転がりこんで
母親を放棄しちゃうんだから…』
瑠璃子はため息をつきながら、
どこから手をつければいいのか
途方に暮れていた。