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彼女のお母さん
第5章 瑠璃子と義父の宗像
美登里に愛情を感じ始めると、
本番撮影に立ち会うのが徐々に苦しくなってきた。


『潮時かもしれないな…』


美登里を
商品として見ることが出来なくなってしまって
裏ビデオに出演させたくないという感情が
生まれた。

引退させて二人でスナックでも経営してゆくか…

貯金はたんまりあった。

美登里は裏ビデオ業界では
引く手あまたの人気者に登りつめていたのだから…


美登里と所帯を持って堅気として生きていこう…

そう決意して、
美登里に求愛しようと宝石商を訪ねた。


かなり大きなダイヤモンドの指輪を購入して
部屋に戻ってみると、美登里の姿はなかった。

買い物に出かけたのかと思ったが、
よくよく部屋を眺めて見ると美登里の荷物が
ごっそりとなくなっていた。
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