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僕らの複数プレイ
第10章 巨乳ちゃん
生徒の名前は立花郁美。

高校の指定校推薦制度で、短大への進学を希望している。
高校の定期テストで悲惨な点数さえ取らなければ、ほぼ合格は決まりだ。
僕のような苛酷な受験戦争を乗り切る必要は無い。

この塾でも、高校の定期テスト対策さえそれば良いので、気が楽だ。

だから、つい気が緩んで、立花さんと雑談してしまう。

「先生の趣味って何ですか?」
立花さんが僕に尋ねる。

生徒から興味を持ってもらえるのは、先生として嬉しい。

「プラモデル作りだね。 オタクっぽいけど…」
僕は苦笑いしつつ答える。

もっと女子受けする趣味があればいいけど、僕はプラモデル作りしか趣味がない。

「私もオタクですよ。 同人誌の漫画も好きだし…。 どんなプラモデルを作ってるんですか?」
立花さんが質問を続ける。

「ガンプラかな? 9体ほど自分の部屋に並べてある」

ガンプラとは、機動戦士ガンダムというアニメで出てくるモビルスーツ(ロボット)のプラモデルだ。

「すごい数ですね。 私はガンプラは作ったことないけど、ガンダムは大好きです」
声を弾ませる立花さん。

「じゃあ、僕のガンプラを見てくれる?」
僕は自分の作品を誰かに見てほしい。

亮や藤宮さんはガンプラには全く興味を示してくれない。
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