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未亡人下宿~お部屋、貸します~
第5章 内覧の女
夜9時かあ…
お食事は済ませてくるのかしら
通話を終えた後で
食事はどうするのかを
聞けばよかったと後悔しました。
手早く料理を出来る食材を
買っておけばいいかしら…
もし、食事を済ませてきたとしても
晩酌ぐらいの用意しておけばいいわね。
私は身支度を整えて
スーパーに買い物に行こうと家を出ました。
私が玄関を出るのとほぼ同時に、
不動産仲介業者の社用車が
アパートの前に止まりました。
『彼だわ…』
どうやらすぐ近くから電話をしてきたのだろう。
「おでかけですか?
内覧、勝手にやらせてもらいますね」
「ええ、どうぞご自由に…」
挨拶を済ませると
後部座席から一人の若い女性が降りてきました。
その女が入居希望者なのだろう。
「さあ、ここがさっき話していたアパートです。
見た目は古くさいですが
内装はきちっと整えてありますからね」
まあ!古くさいは余計じゃなくて?
「そして、彼女がこのアパートの大家さんです」
「はじめまして。三木と言います。
ご縁があったらよろしくね~」
年の頃は20代後半ってところかしら…
学生のための下宿アパートに
入居するには似つかない
派手な衣装のケバい女だった。
よろしくと握手を求めてきた女の手を見て
私はハッとなりました。
指が…
指がとても長い女だったのです。
私は差し出された手に
そっと触れる程度の握手を交わしました。
そう。まるで恋敵にであったような
そんな気分でした。
お食事は済ませてくるのかしら
通話を終えた後で
食事はどうするのかを
聞けばよかったと後悔しました。
手早く料理を出来る食材を
買っておけばいいかしら…
もし、食事を済ませてきたとしても
晩酌ぐらいの用意しておけばいいわね。
私は身支度を整えて
スーパーに買い物に行こうと家を出ました。
私が玄関を出るのとほぼ同時に、
不動産仲介業者の社用車が
アパートの前に止まりました。
『彼だわ…』
どうやらすぐ近くから電話をしてきたのだろう。
「おでかけですか?
内覧、勝手にやらせてもらいますね」
「ええ、どうぞご自由に…」
挨拶を済ませると
後部座席から一人の若い女性が降りてきました。
その女が入居希望者なのだろう。
「さあ、ここがさっき話していたアパートです。
見た目は古くさいですが
内装はきちっと整えてありますからね」
まあ!古くさいは余計じゃなくて?
「そして、彼女がこのアパートの大家さんです」
「はじめまして。三木と言います。
ご縁があったらよろしくね~」
年の頃は20代後半ってところかしら…
学生のための下宿アパートに
入居するには似つかない
派手な衣装のケバい女だった。
よろしくと握手を求めてきた女の手を見て
私はハッとなりました。
指が…
指がとても長い女だったのです。
私は差し出された手に
そっと触れる程度の握手を交わしました。
そう。まるで恋敵にであったような
そんな気分でした。