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JOY(濡れる女医)
第9章 処女を奪った男

電話をかけると
待ってましたとばかりにすぐに応対にでた。

「良かった。無視されるのかと思っていたよ」

電話の声はウキウキとしていた。


あなたの奢りで食事をごちそうして頂戴。
そう伝えると、喜んでご馳走させてもらうよと
返事がかえってきた。


奈美が選んだのは
宿泊先からさほど遠くない
高級フレンチ店だった。

値段に違わぬ料理は美味しくて
ワインも最高だった。

そんな些細な幸福感で
気づけば光太郎と親しげに会話も進んだ。

さて、会話はあの一夜の話題となった。


「ねえ、何故あの夜私を選んだの?」

「最初から君を狙ってたのさ。
遊び慣れてる子よりも
あの中でダントツに君が可愛かった」

「かと言って酔いつぶれた私を抱くなんて卑怯よ」

「でも君が…」


光太郎が言うには
本当にちゃんとタクシーで
部屋まで送り届けるつもりだったそうだ。

だがタクシーの中で
抱きついて甘えてきた奈美に、
きっとこれは誘っているのだと勘違いしたそうだ

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