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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第2章 2  レイ・ルーカス
祖母と歌い

祖父と語らい

直人と私の友人たちと友人の兄弟姉妹たちともコミュニケーションが

とれるようになり。

シッターのキャシーとも仲良くなった頃。

サオリが、祖父の言語学者として書斎に大量に貯蔵している本たちに

魅了されていったの。

最初は世界各国のおとぎ話のような絵本から。

3歳になっていたかしら。

それからというもの、まさに寝食を忘れたかのように本という本に没頭し、

祖父に教えを乞い、学んだ。

子供の集中力はおとなのそれとは比べ物にならない程で。

周りがサオリの体の心配をするほどだったわ。

キンダーガーデン(日本でいう幼稚園ね)に通う頃には、

周りの子供の話す英語なんかよりずっとずっと大人が使う

言葉をマスターしていたもの。

その頃の私は、直人と親友とも呼べる間柄になっていたわ。

ええ、もうお察しの通り私、男だけど。男性が好きな男。心が女な男。

女装もしたかったんだけど、まだ当時回りにそういった場所もなく。

カミングアウトするには、まだ、私の心は弱かった。

今なら堂々と言えちゃうし。

今の私の完璧な姿を見たら、誰も私を男だなんて思わないでしょうけどね。

ただ、日本人から見たら身長の高いブロンドロングヘアーの靴のサイズが

でかいだけのアメリカ人と思うでしょう。

でも。恋心だけは隠せなかった。

直人に抱いた初恋ともいえる恋心。

大学卒業を目前とした頃

打ち明けたの。直人に。

どうにかして欲しいのではなくて、ただ、日本に帰って日本の大学院に進んでしまう

直人にもう会えなくなるのが辛くて。

嫌われてしまうんじゃないかって、怖くて。

でも、もう会えなくなってしまうかもなら。

直人に侮蔑の目を向けられる時間は、少なくて済む。

思い切って告白したの。付き合ってほしいとかそういうんじゃなくて、

ただ、気持ちを伝えたくてと。

「そうかぁ!レイにそこまで思ってもらえるってマジ嬉しいよ!

 ありがとう!」

そう言った直人の笑顔、忘れない。

自分は女性を性の対象として愛していく人間だから、

私に対しての性の愛には応えてあげられないけど。

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