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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第2章 2  レイ・ルーカス
一生大事な親友として、これからも付き合っていきたいと思ってる。

それじゃダメかい?と言い、いつもと変わらない笑顔を向けてくれた時

感じたキモチ、忘れない。

あれからいろんな男性と付き合ってきたけれど。

直人ほど好きになれた人、いない。



サオリの語学力は留まることを知らず、祖父も惜しみなく知識を乞われるまま

与え続けたわ。

結果、周りの子たちとは表面上仲良くは出来ていたけど、何だか一線を画すというか。

浮いた感じになっちゃって。

エレメンタリースクール(小学校ね)に通う頃には

祖父の書斎の本はもう読み尽くしちゃって。

祖父と一緒に教授室に通ったりして、他学部の教授に気に入られて。

そこでも専門知識たっぷりの各専門分野の書籍読み漁って。

教えを各教授に乞い。

教授たちもまだ5,6歳の女の子に教えを乞われると、可愛さに負け、

ついつい丁寧に教えてしまう。

またちゃんと理解吸収してしまうものだから、教授たちも面白がってどんどん

エスカレートしていく。


祖母が敬虔なクリスチャンなのもあって、よく教会にサオリを連れて行って

讃美歌を一緒に歌ったり、教会の行事に参加していたわ。

祖父も祖母もサオリの取り合いをしていたのね。今思うと。

サオリは祖母の勧めで聖歌隊にも入り、歌もとっても上手かったので聖歌隊の

エース的な存在になっていたわね。

ただねぇ。

のんびりさん、なの。マイペースといえば聞こえはいいけど。

没頭すると回りが全く見えなくなるし。

集中力があるといえば聞こえはいいけど。

直人は運動神経抜群でどんなスポーツをやらせても、そつなくこなす

タイプだったから、各クラブの助っ人選手みたいなのが出来ちゃう

ほどだったけど。

女の子はとっかえひっかえだったけど!

その兄とは似ても似つかず、運動神経ゼロだったわねぇ。

かなづちだし。

エレメンタリースクールで習うことはとっくに知らぬ間に

習得してしまっているサオリは、1年生にして6年生まで一気に飛び級。

異例中の異例なんだけど。

それでも6年生で習うことも習得済な彼女のことは学校側から、

ある政府機関に通知されてしまう。



“children”に。



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