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TRUE COLORS ~PURPLE~
第17章 It's all right. 3
ここは……どこだ?
目が覚めると見たこともない部屋で、ベッドに横になっていた。
自分の手を握っている者の存在に気付く。
ああ、レイ。そうか、レイがここに俺を運んだか。
握られた手の腕には点滴の管も付いている。
ああ、身体が思うように動かない。
手を握られていない方の手を無理やり動かし。
そっとレイの頭を撫でてやる。
「レイ。」
やっと絞り出せたその声に気付き、ガバと泣きはらした顔を上げる。
あ~あ~ひでぇ顔だな。美人が台無しだ。
「雅人!」
みるみる涙が浮かび上がり、零れていく。
泣くなよ。
俺なんかのために、お前を泣かせたくない。
マチ子ママを紹介した時点で、
レイはきっと俺があの店のオーナーだけじゃないことを知ったはずだ。
俺はゲイではない。バイだ。
“EDEN”は現を動かす者たちと大きな繋がりを持つ組織だ。
この世は欲にまみれた老害どもの手にあるのが現実だ。
“children”のニュータイプが上手く現に溶け込み、
世界の中枢に食い込み、本当のEDENを創り上げていくための
サポート機関とでもいうのだろうか。
欲にまみれた力を持つ老害たちの番人とでもいうのだろうか。
そういう立ち位置だ。
もちろん番人に睨まれたものは殺されたりはしないが、
様々な手法によって自然を装い社会的に抹殺されていく。
その欲にまみれた老害どもの性癖にも付き合う機会は多々ある。
俺の店の今のスタッフ十数名は、もともと俺と同じ性癖を持っていた子供たちだった。
こういう性癖を持つ歪んだ欲の大人たちの手によって被害を被ってきた子どもだった。
EDENに保護され、その後メンタルが壊れないよう訓練され、
普通に社会復帰した者もいるが。
店のスタッフは復帰を拒み組織に残りEDENに付き従い身を削る者たちだ。
俺は彼らを保護し纏める立場であり。同じく身を削り情報を収集し活用する立場だ。
その中の老害の一人。
美魔女とかいう年齢不詳の女が異常に俺に性的にも執着していた。
バイである俺は今まで何度かその女のPart-time,loverになった。
が、いつの頃からか俺は、その女を抱くのが苦痛になってきていた。
どんな女を抱いても苦痛になってきていだしたが、
特にこの女は、吐き気さえ催し始めた。