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第4章 ＡＳＡＨＩＮＡ

スタッフの皆さんに差し入れのマリトッツォがあることを告げ、

桜井さんについでにとことづかった伝言を一ノ瀬さんに告げてから

大急ぎでコーヒーを淹れる準備をする。

コーヒーカップセットを選び、カップにお湯を張る。

コーヒー豆は昨日いつも豆を納品してくれるコーヒー店の方が

『一押しのオリジナル新商品です』と置いていったものを、お出ししよう。

熱めの温度で淹れると更にいい香りになると、確か言っておられたし。

コーヒーメーカーの設定温度を【高い】にし豆をミルに掛ける。

あ、ほんといい香り。

ドリップが始まると

いつもより湯気も上がり、いい香りがたちまち給湯室に充満していく。

ああ、これなら。

ジュリアも、あの美少女も。

冷えた体を温められるわ。

桜井さんも、きっと喜んで下さる。