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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第2章 2  レイ・ルーカス
11月になったばかりだというのに、気温はもう真冬並みに今朝は冷え込んだ。

ウチのお嬢ちゃん、ちゃんとあったかい格好してるかしら。

それよりも、起きてるっ?

「モーニン!サオリ。 準備は出来てる?」

ここは、沙織の亡くなった母の母。

つまり祖母の持ち物のマンション最上階。

その最上階フロアの約8割を1部屋とし、沙織の父が所有しているのだが

沙織の父は現在LAで友人との共同経営会社を社長として運営している。

当然、頻繁に日本に帰国できる訳ではなく、

娘である沙織に賃貸物件として貸し出しているのだ。

立地条件最高で、コンシェルジュ付きのこのマンションの最上階ほぼ全面積の

部屋の家賃だなんて、目ん玉が飛び出るような金額。

その部屋を管理・維持する、フロアの残り2割に相当する隣の部屋に

私が住むという条件のもと、家賃は値下げされているが、

それでも一般女子大生が払える金額には程遠い金額だ。

大学は招待奨学生みたいな感じで学費免除だったとはいえ、

日々の生活のお金も必要になるのに。

沙織パパったら。自分で稼げ!って言って。

最初の半年は家賃免除していたらしいんだけど。

その後はきっちり家賃を入れさせてるっていうんだから。鬼よねぇ。

沙織も沙織で、慣れないジャパニーズスタイルの生活の中

キャンパスライフを送りながら翻訳と通訳の仕事で稼いで。

いつの間にか小説家デビューまでしちゃって。

今や超売れっ子作家さんだもの。

語学力と文才があるのは、やっぱあの組織に属しているからかしら。

私はその組織から沙織の身の安全を守るために配属された、まあ、SPね。

あの組織。については後々、ね。

沙織の部屋に入りリビングに行ってみると

起き抜けそのものな彼女が眠そうな目をシパシパさせながら

ダイニングテーブル前にちょこんと座り、カフェオレボールいっぱいの

ブラックコーヒーをすすっていた。

「サオリ!」

眠そうな顔のままヘラッと笑いこちらを見る彼女。

「おはよう~レイ。」

あ~あ~あ~!もうっ!

徹夜したわね!この子ったら!

もうすぐハタチになるこの子は、実年齢よりボディもフェイスも

メンタルエイジも(精神年齢ね)すごく幼い。

メンタルエイジが幼いままなのは、

あの組織に属しているのにも責任あるわよね。絶対。
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