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TRUE COLORS ~PURPLE~
第11章 “cherry blossom”
恋人、そう言った時に浮かんだのが
直人の顔ではなく雅人だった。
その変化に自分でもひそかに驚く。
「昨日だって。
何だか怒っていたみたいなのに、
聞いても何にも言ってくれないまま、出て行っちゃうんだもの。
朝になっても帰って来ていないんだもの。」
ギュッと目をつぶるから溜まっていた涙が一気に流れ落ちる。
「私に、怒ってて。怒ってることも言いたくなくなるくらい、
私のことが嫌いで。恋人のところに行って、」
そこまで言って、子供みたいにわぁ~んと声を上げる。
「恋人のところ行っちゃったんだと、思っちゃったんだもん~!」
ああ、全く。困ったベイベちゃん。
桜井が言うように。
もしサオリが朝比奈に恋をしたんだとしても。もう、いいわ。
グジグジ思い悩んだりしないわ。
全力でサオリをサポートしてみせる!
私のキスマークひとつでこんなに大泣きして、
私が自分の元を離れることを恐れおののいてくれるんだもの。
しっかしあのねちこいドS野郎め。今度会ったらコロス!
サオリ、私の架空の恋人なんかより。
私は。これからのあなたが何より大事で。心配なのよ。
今夜は二人でうんとドレスアップしてイイトコにお出掛けしましょ?
と提案し、何とか宥めすかして。
朝ご飯をもう一度二人で味わいなおした。
直人の顔ではなく雅人だった。
その変化に自分でもひそかに驚く。
「昨日だって。
何だか怒っていたみたいなのに、
聞いても何にも言ってくれないまま、出て行っちゃうんだもの。
朝になっても帰って来ていないんだもの。」
ギュッと目をつぶるから溜まっていた涙が一気に流れ落ちる。
「私に、怒ってて。怒ってることも言いたくなくなるくらい、
私のことが嫌いで。恋人のところに行って、」
そこまで言って、子供みたいにわぁ~んと声を上げる。
「恋人のところ行っちゃったんだと、思っちゃったんだもん~!」
ああ、全く。困ったベイベちゃん。
桜井が言うように。
もしサオリが朝比奈に恋をしたんだとしても。もう、いいわ。
グジグジ思い悩んだりしないわ。
全力でサオリをサポートしてみせる!
私のキスマークひとつでこんなに大泣きして、
私が自分の元を離れることを恐れおののいてくれるんだもの。
しっかしあのねちこいドS野郎め。今度会ったらコロス!
サオリ、私の架空の恋人なんかより。
私は。これからのあなたが何より大事で。心配なのよ。
今夜は二人でうんとドレスアップしてイイトコにお出掛けしましょ?
と提案し、何とか宥めすかして。
朝ご飯をもう一度二人で味わいなおした。