この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TRUE COLORS ~PURPLE~
第11章 “cherry blossom”
「心配しないで、他のお客様には女子大生が歌ってくれるわよとだけ言うから。」
生バンドも用意していると言う。
こういうお酒を提供し、きちんとした大人が集うお店では
JAZZを歌うというのも知っているという訳ね。
何も繁盛させろって言ってる訳ではないわ。
ウチはこう見えても十分儲かってますからね。
と言い、お客が各々の席で楽しんでおり、満席だし。
卸されているお酒もいいものばかりだ。
あの組織の秘蔵っ子のこの娘の、
人を魅了するチカラっていうのを目の当たりにしてみたいのよ。と言う。
「3曲。」
指を3本立てる。
「あのステージで3曲歌ってくれたら。」
なんともいえない笑みを浮かべ
「芸能界での行動は全てこちらで保証する。」2と指を立てる。
「こちらの知り得た情報を、そちらに無償提供する。」1と指を立てる。
「沙織ちゃんの日本でのママになって守ってあげる!」
最後の言葉には少しズッコケたが。
もしかして、こっちは近年秘密裏に立ち上げられたあの組織か?という考えが過る。
そんな私の考えをよそに
「3曲?うん。その前にバックステージで発声させてもらえるなら。」
と立ち上がるサオリ。
ニヤリと笑うマチ子ママ。
遠くでサオリの発声している声が聞こえる。
しばらくすると、ステージのカーテンがざわざわと揺れる。
ビッグバンド用意してたの?
あちゃ~。やばいな。
マチ子ママに視線を向けると。
「どうせなら暴走モードとやらを拝みたくってね。」と言いやがる。
確信犯だな。
でも。
知らないわよ?
店内の照明が一斉に落ちる。
ステージの幕が上がり照明に照らし出されるビッグバンドとサオリ。
テンポの速いゴージャスな音が響き渡る。
ヤバ。1曲目からこれぶちかますのね。
『Take the 'A' Train』知らないんだからね。どうなっても。
いきなりステージで演奏が始まっても無関心だった客たちが。
サオリが歌いだすと同時に。ステージに目が釘付けになって。
お店の人、すべての人の動きがとまり。
ビッグバンドメンバーも目をむき、
いつも以上の演奏をしようとボーカルに喰われまいと必死になる。
生バンドも用意していると言う。
こういうお酒を提供し、きちんとした大人が集うお店では
JAZZを歌うというのも知っているという訳ね。
何も繁盛させろって言ってる訳ではないわ。
ウチはこう見えても十分儲かってますからね。
と言い、お客が各々の席で楽しんでおり、満席だし。
卸されているお酒もいいものばかりだ。
あの組織の秘蔵っ子のこの娘の、
人を魅了するチカラっていうのを目の当たりにしてみたいのよ。と言う。
「3曲。」
指を3本立てる。
「あのステージで3曲歌ってくれたら。」
なんともいえない笑みを浮かべ
「芸能界での行動は全てこちらで保証する。」2と指を立てる。
「こちらの知り得た情報を、そちらに無償提供する。」1と指を立てる。
「沙織ちゃんの日本でのママになって守ってあげる!」
最後の言葉には少しズッコケたが。
もしかして、こっちは近年秘密裏に立ち上げられたあの組織か?という考えが過る。
そんな私の考えをよそに
「3曲?うん。その前にバックステージで発声させてもらえるなら。」
と立ち上がるサオリ。
ニヤリと笑うマチ子ママ。
遠くでサオリの発声している声が聞こえる。
しばらくすると、ステージのカーテンがざわざわと揺れる。
ビッグバンド用意してたの?
あちゃ~。やばいな。
マチ子ママに視線を向けると。
「どうせなら暴走モードとやらを拝みたくってね。」と言いやがる。
確信犯だな。
でも。
知らないわよ?
店内の照明が一斉に落ちる。
ステージの幕が上がり照明に照らし出されるビッグバンドとサオリ。
テンポの速いゴージャスな音が響き渡る。
ヤバ。1曲目からこれぶちかますのね。
『Take the 'A' Train』知らないんだからね。どうなっても。
いきなりステージで演奏が始まっても無関心だった客たちが。
サオリが歌いだすと同時に。ステージに目が釘付けになって。
お店の人、すべての人の動きがとまり。
ビッグバンドメンバーも目をむき、
いつも以上の演奏をしようとボーカルに喰われまいと必死になる。