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漏らしちゃったの?
第4章 診察と検査

「初めまして、青凪さん。担当の嶋池です」
出迎えたのは男性の先生。さっぱりとした口調でにっこりと笑う顔に、まぶしくて目を細めた。
先生は想像以上のイケメンで…………イケメンだからこそ、わたしの心はどんどん縮こまる。
「こ、こんにちは……」
片言のようにカチコチになりながら言うと、嶋池先生はまたにっこりと笑った。
「そんなに緊張しないで。たしか、伊倉からの紹介だったね。問診票見たけれど、大丈夫。結構、青凪さんのような悩みを抱えている人は多いよ」
「……ほんとですか……」
そう言われて少しほっとする。
緩んだ空気の中で、嶋池先生の問診が始まった。
「うん。まずは、そうだな、いつから症状は続いていますか?」
「1ヶ月前から……」
「ほぼ毎日?」
「……はい」
「そしたら、今はオムツか何かを履いて寝てるような感じかな? 尿の量はどうですか?」
「たっぷり出るくらい、多い時もあります……」
「そうか……そしたら……」
嶋池先生はペンを止めると、わたしに向き直る。
「診察してみましょうか」
診察、という言葉に、ドキッと心が跳ね上がる。
「まず、ここに横になってね」
言われて、簡易ベッドに横になる。
先生はわたしのお腹の上にタオルをかけると、ゆっくりとお腹を抑えていった。
膀胱の辺りに圧力をかけられて、おしっこが漏れそうになる。
「ん……」
思わず声を上げると、先生が手を離した。
「ごめんね、漏れそうだったかな?」
恥ずかしくてコクコク頷く。
「起き上がっていいよ」
そう言われて、ゆっくりと起き上がると、先生は看護師さん達に様々指示を出す。それから、わたしに今から検査をすることを伝えた。
「今日やることは3つかな。まず、尿そのものに異常がないか、尿検査をするから、このカップに採尿してきてくれるかな?」
3つもあるの…………?
そう思いつつ、まず一つめのやることを言い渡される。
わたしは頷くと、看護師さんの案内に従って、トイレに連れていかれた。

