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漏らしちゃったの?
第4章 診察と検査

そうして診察室へ戻る。
「お疲れ様、どうだったかな?」
どうもこうもないのだ。もじもじしていると、伊倉さんが代わりに答える。
「お通じはしっかり出てた、軟便かな。あとさっき尿検査したって言ったけど、また1回量の排尿があった」
「んー……そっか、溜まるのが早いね」
聞きながら嶋池先生がカルテにメモを取っていく。
「じゃあ、最後の検査に移ろうかな。青凪さん、隣の、内診室に入ってくれる?」
内診……と聞いて、震え上がる。
大事なところを先生の前に晒すことは確定だ。
恥ずかしさで顔が赤くなりそうだった。
なかなか椅子から立ち上がらないわたしに、伊倉さんが声をかける。
「海、頑張れ。これで終わりだ。俺は外で待ってるからね」
渋々頷いて立ち上がると、直ぐに隣の部屋へと誘導された。
ピンクの椅子が、そこにはあって。
カーテンで間仕切りされたその空間に、躊躇う。
カーテンの向こう側から、嶋池先生の声が届く。
「青凪さん、ズボンと下着を取って、椅子に座ってくれるかな?」
「っ……! は、はい……」
わかってはいたけど、恥ずかしくて行動にはうつせないでいる。
もじもじして脱げずにいると、困ったような声で発破をかけられる。
「……また、伊倉呼んだ方がいいかな?」
「い、いい、大丈夫です……!」
慌てて脱いで、椅子に座る。
もう逃れられないその感じに、緊張しかなかった。
嶋池先生が少しだけ笑う。
「じゃあ、椅子が動くからね〜」
のんびりとした声とは裏腹に、椅子はハードに動く。
下半身がカーテンのむこうに消えた。
リクライニングとともに、足が左右に大きく開いていく。
ぎゅっと目を閉じた。
パッカリ開いた足の間。嶋池先生の視線を一身に受止めたその場所が、熱くなっていくのがわかる。
「……うん、じゃあ始めていくね」
わたしは、胸の前で組んだ手を、固く握りしめた。

