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漏らしちゃったの?
第6章 経過観察

2人の休みが被ったある朝。

もちろん、トレーニング済みの体はそれ以上のものを求めようとする。

いつもはトレーニングが終わったら、慌ただしく朝の支度をするのに、今日はそれがないから、トレーニングが終わったあとにどうしていいか分からない。
伊倉さんは何事もなかったかのようにオムツを片付けると、台所へと消えていった。朝食の用意があるらしい。

わたしは火照った体を持て余して、ソファに腰掛けていた。
やがて、伊倉さんが淹れてくれた、コーヒーのマグカップを両手で持ち、悶々と自分の体に向き合うことになる。

いつまでも煮え切らない快楽。
伊倉さんは一体、いつになったらわたしの体を治療対象以外の目で見てくれるんだろうか。

黙りこくるわたしに、伊倉さんが声をかけた。


「海、ご飯できるよ」


「うん……」


小さな声で返事をするわたしの頭に、ぽんぽんと手を置く。


「海、どうしたの?」


……伊倉さんは、わたしの体を治療するこの関係に、満足しているのだろうか……。
そんなことをふと思ってしまう。
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