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蒼い春
第4章 同僚の沢口先生

ああああ~ん…

奈央は自分でも驚くほど甘い声を漏らした。

声を漏らすと、
共鳴するかのように股間の亀裂の中の泉が
フツフツと湧き出てくるのがわかった。

奈央の体を撫でるように
スルリと彼の体が前に回ってきた。

さすがに五輪候補にまでなった
元体操選手の片鱗を
見せられたようだった。

「奈央…」

彼の唇が奈央の唇を求めた。


彼の顔が近づいてくる。

彼の吐息さえこんなにも至近距離で感じている。


『颯太』 名前を囁こうと
半開きになった唇が彼の唇で塞がれた。

嫌悪感など微塵も感じなかった。

いや、それどころか
奈央は自分の舌をチョロっと出して
彼の唇をペロっと舐めた。


タバコを吹わない彼の息は
養父のようにヤニ臭くなかった。

ただ、アルコール独特の匂いが
奈央を酔わせてしまいそうだった。

奈央が舌でノックをしたのをきっかけに
彼の舌が奈央の口中に訪問してきた。

少し入っては出て行き、
また忍び込んでは
奈央の歯並びのよい歯を確かめるように
口の中で遊んだ。

やがてきつく抱きしめられると、
深く激しい口づけを交わした。

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