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蒼い春
第4章 同僚の沢口先生

沢口が片手を奈央の背に回し、
もう一方の手を膝裏に差し入れた。

「きゃっ!」

次の瞬間、奈央の体は宙に浮いていた。
沢口が奈央をお姫様抱っこしたのだ。


「きゃ…怖い、落とさないでね」

沢口の首にしっかりと抱きついた。


「ははは、大丈夫。俺、体操をしてたんだぜ。
十字懸垂ができるんだぜ、奈央なんて軽い軽い」

そう言ってまるでダンスを踊るように
クルクルと円を描いた。

2人でキャアキャア言いながら
倒れこむようにベッドインした。


「うふふ…」

沢口の演出のおかげで
奈央はすっかりリラックスした。

甘えて彼の胸に顔を埋めて
手で彼の脇腹を撫でた。

体操をしていただけあって筋肉が盛り上がり、
ワイシャツ越しでも
手にボコボコという感触があった。


だがボディビルダーのように
激しい筋肉の隆起でなく、
とてもしなやかで手に心地よい感触だった。


「奈央の肌、とてもきれいだ…
スベスベしていて、いつまでも触っていたい」

奈央の腰の括れを滑り台でも滑るように、
すーっと撫で下ろしていった。



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