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蒼い春
第4章 同僚の沢口先生
この家に世話になってから初めての叱責だった。
ごめんなさい… そう言うのがやっとだった。
目に涙を浮かべ、
部屋でうな垂れていると
弓子が部屋に入ってきて
「怒られたわね」そう言ってクスッと笑った。
「一度ね、父親気分になって
叱ってみたかったんだって。
でも心配したのはホントよ
これからは遅くなるときは連絡しなさいね」
そう言ってやさしく抱きしめてくれた。
「あらっ?」
弓子が奈央の体の匂いに気づいた。
「そっか~、そういうことか~」
嬉しそうに笑って
今度はギュウッと強く抱きしめた。