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蒼い春
第6章 女性が好きな宮崎あゆみ

そんなことを
ぼんやりと思い出していたある日、
その当事者の宮崎あゆみが
保健室を訪ねてきた。


「あら?あなたは確か1年生の…」

「はい。A組の宮崎あゆみです。
先生、相談したいことが…」

思いつめた表情…

いったいどうしたのだろう。

「相談?いいわよ。なんでも話してみて」

不安を拭うためにも
努めて明るい笑顔で話しだすのを促した。


「先生、私…変なんです」

「変?どういうふうに変なの?」

そんなところに立っていないで
こっちに来て座りなさい。

そういって着席させた。


着席はしたものの、
あゆみはなかなか話しを切り出せず
モジモジしていた。


「え、え~と…お茶でも飲む?」

とりあえずリラックスさせてあげなきゃ。

「先生!!!」

立ち上がろうとする奈央の手を握り
すがり付いてきた。

「わかったわ。
ここにいるから落ち着いてね」

あゆみの手をさすってあげながら、
やさしく労わった。

「わ、私…女性の体を見てると
あそこが熱くなるの」

早口で一気に話した。

え?え?それって…

「私、女の子が好きみたい」

え~~~? つまり…レズビアン?


こういうときって
どういうふうに指導したらいいんだろ。

「今、こうしていても先生に
ときめいているの…」

キスしてください。

そういってあゆみは奈央の顔に近づいてきた。

え?ちょっと待って…
そう言う間もなく、奈央は唇を奪われた


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