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保険外交員の営業痴態
第2章 ターゲット
明子に発破をかけられて
真由美は一大決心をした。
こうなったらやってやろうじゃないの
一人前のセールスレディになってやるわ 。
スマホのアドレスを開いて
目ぼしい男をピックアップした。
今までに何度か会ったことのある男
未婚で、金回りのよさそうな男
女にあまりもてそうもない容姿の男…
いない…
ため息が自然と漏れる。
『私、ロクな男性と知り合っていないわ』
。。。。。。。。。。。。。。。。
「・・・ちゃん」
男の声がぼんやりと聞こえる。
「真由美ちゃん」
今度はハッキリと自分を呼ぶ声がした。
「え?あ、すいません、
ちょっと考え事をしてたもので…」
「いいの、いいの。
急遽バイトのシフトを変えちゃったからねえ
ほんとごめんねえ」
店長の天野聡が平謝りした。
今夜、セールスレディと
掛け持ちしているバイト先のコンビニで
深夜シフトの大学生二人が同時に
インフルエンザでダウンしてしまったので
時間が空いているのなら
バイトに出て欲しいと店長から頼まれたのだった。
しかしながら、台風が接近してるとかで、
外は暴風雨が激しくなり、
コンビニは閑古鳥が鳴いていた。