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黒い瞳
第7章 淳子~19歳~

翌日、面会時間の始まりにあわせるかのように
ドアをノックする音がした。

「はい?・・どうぞ」

「失礼します」と言って入室してきたのは、
制服姿の健太の上司である春日警部と
もう1名、50歳ぐらいの年輩の男だった。

春日は年輩の男性を署長の大山だと紹介してくれた。

上司と署長が?

一体なぜ?それも制服姿で・・・

「署長の大山と申します。
昨夜から自宅とあなたの携帯の方へ何度もご連絡をさせていただいていたのですが・・・
署の総務に聞けば、こちらでお子様をご出産されていたということで。
若林警部のご両親には昨夜すでに…」

「ちょっと待ってください」

淳子は大山の言葉をさえぎるように言った。

「若林の階級は巡査部長のはず・・・
さきほど警部とおっしゃいましたか?・・・」


淳子は動悸が早まるのを感じた。

巡査部長が警部?

2階級上の階級ではないか。

それが意味するもの・・それは・・・



「若林は・・・」

春日が大山に代わって話し始めた。

「若林は昨日、人質立てこもりの被疑者の発砲した銃弾を被弾し・・・
至急、病院のほうへ搬送し手当をしたのですが、 手当の甲斐なく・・・
殉職いたしました。」


発砲された?

被弾した?

殉職?

あなたたち、なにいってんのよ?


言葉が理解できない・・・

部屋の景色がグルグル回り始めた。

そうして淳子は気を失った。



点滴の針の痛みで淳子は意識がもどった。

義父母が心配そうに淳子の顔を覗き込んでくれていた。

「淳子さん、気がついた? 産後で疲れているのだから健太の事を話すのは もう少し時間を置いてからとお願いしたんだけど・・・」

義母が淳子の手をしっかりと握ってくれた。


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