この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
黒い瞳
第7章 淳子~19歳~

淳子は隣の小さなベッドで、
すやすやと眠っている由紀子を 飽きることなく愛しそうな眼差しでみつめていた。


母も私を産んだときに、
こうしてみつめてくれていたのかしら。

そう思うとなんだか心が温かくなった。


『早く健太来ないかしら・・・ 女の子と知ったそのときの顔が見ものだわ。うふふ・・』

健太には署の方へ義母が連絡してくれているはず・・・

まだ来ないところをみると、
事件の解決が遅れているのかもしれない。

そう思う反面、なんだか胸騒ぎがする・・



由紀子を産み落とした瞬間、
『淳子・・・ゴメン・・』という健太の声が聞こえた気がしたからだ。

出産の一報を聞き、
駆けつけてくれた義父の顔色も悪かった。

『おめでとう・・かわいい孫を産んでくれて本当にありがとう・・ 健太も喜んでいるはずだ・・・』

そういって涙ぐんだ義父。

あの涙は歓喜のあまり流した涙ではなかった気がする。

まるで悲しみの涙・・・

「ばかね淳子、なに変なこと考えてるの」

声に出し自分で自分の胸騒ぎを打ち消してみた。


/62ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ