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いろはにほへと~色は匂えど~
第3章 処女 お吉
最初はおずおずとした舌の動きであったが、
慣れてくると教えてもないのに首を振り始め、
策ノ進を驚かせた。
『このおなご、
もしかしたら枕事に長ける女に
化けるやもしれん…』
藩士であったころ、
給金が出ると銭を握りしめ、
真っ先に向かったのは遊郭であった。
それが毎月の楽しみの一つであった。
そのような好色な男であったので、
色事に走り始めると制御が効かなかった。
「お吉…お前も帯を解け」
おめこをして欲しいとねだった割に
お吉は裸を曝け出すのを躊躇った。
「拙者だけこのような
素っ裸になるのは興ざめと言うものよ」
自分で帯を解くのが恥ずかしければ
拙者が解いてしんぜよう。
策ノ進はお吉の帯に手をかけた。
シュルシュルと帯ズレの音がして
少しずつおぼこの裸体が現れてゆく…
「おお…これは見事な…」
着痩せするのであろうか、
裸体はご新造さん(人妻)のように
ものの見事な色香の匂う体であった。