この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いろはにほへと~色は匂えど~
第6章 お吉との別れ
「なあ先生様…うち、おめこしてみたいんや…」
お民と与作の疑似おめこ事件が落ち着いた頃、
お民は策ノ進に告げた。
あの日、与作のへのこで
おさねを刺激された快感を知ってから
夜毎布団の中で声を押し殺して
指あそびをしているのだと告白した。
快感を覚えた若い体は一気に目覚め始める。
お民とて例外ではなかった。
「いいかい、お民よく聞きなさい。
初姦通は人生一度きりなのだ。
その時は目出度い証におめこから血が出る。
将来、婚姻を迎える殿方と初枕の時に
おめこから血が出なければ、
その殿方はいたく残念に思うであろう。
よいか、将来のために初姦通は大事に取っておけ」
「うち、真剣やで…
出来ることなら先生様と
婚姻を結びたいぐらいやねん」
その様なことを言われては
男冥利に尽きるものだが
策ノ進自体は
まだまだ所帯を持つつもりもなかったし、
村のおぼこを二人も姦通してしまっては
お天道さまの下を歩けなくなる。
それにもし万が一所帯を持てと言われれば
お吉を嫁に娶りたいと密かに思っていた。