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濡れるハイスクール
第3章 あおい と 美幸

情事の後、
シャワーを浴びて
しっかりとボディソープで洗ったので
ほんのりとソープの残り香をさせながら
大井崎は帰途に着いた。


ワンルームマンションのエレベーターを降りると
二人の女子高生が
部屋の前に座り込んで
俯いてスマホをいじっていた。


よくよく見ると、我が聖リリー学園の制服だし、
両名の顔も見覚えがあった。


「え、えっと君たち確か…」

恐る恐る声をかけてみると

「あ、先生ぇ~~…遅い!何してたんですか?」

「それに自分のクラスの生徒の名前も
覚えてくれてないんですね!」

二人して非難の言葉を浴びせかけた。



「すまんすまん。
なにせまだ初日だし
顔と名前が一致しないんだよ」

そう言って詫びると

「片平あおいです」

「沢町美雪です」

そう言ってシンクロしてペコリとお辞儀をした。


「ああ、そうだったね…
でも、どうしたんだこんな夜更けに」

すでに時刻は日付を変わろうとしていた。

「どうしたんだもないですよ~。
私たち、今日の態度を改めようと
先生にお詫びをしに来たんですよ」


お詫びもなにも、
どうしてこの場所を知っているのかと問うと

「先生、私たちの情報網を
舐めてもらっちゃ困ります」

と、そんなに大きくもない胸を張った。

どうせ事務職の男性に
媚を売って聞き出したというところだろう。


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