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Kiss Again and Again
第8章 それから

 久しぶりに・・・ わたしがここに来た日から 初めて 窓を開けて空気を入れ替えた。
 別世界から 熱風が飛び込んでくる。

 「あつっい」
 ふたりで 顔を見合わせた。
 「こんなに暑かったのね」

 現実という風に晒された気分だった。
 閉じこもっていた3日間は 異常だったのかもしれない。 そろそろ常識人にもどる時間だ。

 「掃除機をかけますね」
 2分もしない内に 汗だくになっていた。
 掃除機をかけることは無難だと思っていたのに ソファの下に吸い口を差し込んだ途端、 カチリと 金属質の物を吸い込んだ音がした。 ピアス? イアリング? いえいえ 小さなボタンかもしれない。 

 海は 雑誌類を片付けている。 言った方がいいかしら? 少し迷って 言わないことにした。 ”カチリ”という小さな音だけで 身体が冷たくなり汗が引いてしまった。

 「ここには 雑巾というものはないのですか?」
 「あいにく 掃除好きじゃあないもので」
 掃除機をかけ終わると 海はすぐに窓を閉めてしまった。 すぐに部屋は涼しくなり また 非日常がもどっていた。
 新しい雑巾で 用心深く拭き掃除をした。 呆れるほど 埃まみれだった。

 似た物同士を寄せ集め 棚に隙間をつくってしまい込むだけで 随分すっきりとして 部屋がひとまわり広くなったように感じられる。


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