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Kiss Again and Again
第9章 高梨さん

「ワンピースはこのままでもええとしても ストッキングは脱がなあかん」
 「和。 愛美ちゃんを控え室に連れて行って あげ」

 まだ 返事をしていないのだけど・・・ 「愛美ちゃん」・・・って。

 和さんは 笑いながら 「こちらへどーぞ」
 おどおど きょときょとしているわたしに 和さんは
 「母は いつもあんな風です。 びっくりされたでしょう? でも 悪気はないし 本人は よかれと思っているのですよ」

 外観のいかめしさとは程遠い やわらかい声だった。 この人も 優しい人のようだ。

 ストッキングを控え室で脱がせてもらったけど ここで足袋を履くと 草履がない。
 「ごめんなさい。 このまま あそこに戻っていただけますか?」
 和さんが 謝ることではないのだけど。
 「足のサイズは23センチですか?」
 「てん5です」
 「じゃあ 23センチの足袋で。 小さめはつらいけど 足元がしまるから。 ちょっとの間 我慢してくださいね」

 呉服屋さんの仮店舗もどきにもどると 畳の上には 何かに和装小物が広げられていた。
 和さんから足袋を受け取ると 高梨さんは それを揉みしだいた。
 「やわこうしとかんと 痛いからな」
 なんか 言うことが エッチじゃあない?
 それが伝わったかのように わたしに向かって 片方の口角を上げてみせた。

 本当に うずっ、とするほど色っぽい。
 こんな人を野放しにしておくなんて。

 わたしを丸いスツールに座らせると 高梨さんは 膝まづき 半分を裏返した足袋を履かせてくれた。 トゥシューズに痛めつけられた足は 醜い。 なんだか 恥ずかしい。 それでも大事なものを扱うように ゆっくりさすった後 きゅっ、と 引っ張りながら 履かせてくれた。

 「痛いかもしれんけど ここのところに シワがよらんようにぴしっとするのが粋なんや。 小股の切れ上がったイイオンナ、って いうやろ」
 足袋の二股になったところを撫でながら
 「ここのことや」

 お母さん達に聞かれないかと ひやりとして 足袋を履いていない方の足で 高梨さんの膝を蹴った。 高梨さんは 全く動じず ひとつづつコハゼをはめてゆく。
 「足 ほっそいなぁ。 一番上かて 余っとる」
 そう言いながら 温かい手の平が 足を撫でて通り過ぎる。

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