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Kiss Again and Again
第9章 高梨さん

 近くを通り過ぎるお客さん達が
 「まあ! 動いた! 人間だったのね。 きれいだから お人形かと思ったわ」
 どうやら わたしのことらしい。
 それを聞いた高梨さんのお母さんは ころころと笑った。

 「涼矢は 幸せもんやなぁ」

 あぁっっっ・・・
 それ・・・ ちがう・・・

 浅黄色の紬に着替えた高梨さんが それを聞いて 笑っている。

 さっきの柿渋色の着物は 色っぽかったけど この色は 高梨さんを 爽やかで 何にも傷ついていないように見せる。 思わず 走り寄って抱きしめたくなる。

 「ふたりで仲よう歩いて しっかり宣伝してきてや」

 履きなれない草履に苦労しながら歩いていると 高梨さんは 自分の腕にわたしの手を巻きつかせる。 「仲よう、な」 意味深に 笑う。

どこを歩いても ホテルの中をゆく人々が 振り返ってまで わたし達を見た。

 外国人の老夫婦に 一緒に写真を撮ってほしいと言われた。 「ビューティフル ジャパニーズドール」と 何度も言われた。 写真を撮った後 3階で展示会をしているので よかったら覗いてください、と英語で言うと 高梨さんは わたしのこと ちょっと見直してくれたみたいだった。

 その様子に勇気を得たのか 何人かの女の人が 高梨さんに 一緒に写真を撮ってほしい、と申し出た。 にこやかに写真を撮った後 小さなパンフレットのようなものを渡して 展示会場を覗いてほしいと 高梨さんも言った。

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