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Kiss Again and Again
第10章 裏切り

 夕食の片付けを手伝っていると 隣に立った樹さんは
 「初めて会ったとき あゆちゃんは 道路に座り込んで泣いていた。 子供が身体を丸めて泣きじゃくるように 無心で泣いていた。 胸を衝かれたよ。 何とかしてあげたい、と思った。
 ソファで 丸くなって寝てたよね。 ソファが 随分大きく見えるほど あゆちゃんは小さくて。 見ていて悲しくなった。
 次に会ったときも あゆちゃんは泣きはらした顔をして。 やっぱり その時も 何とかしてあげたいと思った。 あまりにも痛々しかったから。
 あゆちゃんを見ると いつも思うんだ。 何か してあげられることはないだろうか、って。 同情じゃあないよ。 手を差し出さずにはいられないだけ」

 聞きたくない。
 優しい言葉は 聞きたくないです。
 その後ろには 棘が隠されているでしょう?
 いや、というほど 思い知らされたのだから。

 「勘弁してよ、の顔も可愛いね」
 そう言うと 樹さんは ほっぺに音を立てて キスをした。
 「驚いた顔は もっと可愛い」
 もう一度 キスをされた。 今度は 少し長いキスだった。
 「続きは ベッドでする?」
 そうして 華やかに笑った。 純子ちゃんもそうだけど 樹さんは 決っして表情が豊か、というタイプではないけど 笑うと 別な顔になったように華やぐ。 思わず見惚れてしまう。

 「たつにぃ 私がいないと そうーゆーこと してるわけ?」
 後ろから純子ちゃん。
 「あゆを傷つけたら 殺すよ。 覚えておいて」

 こういう危険人物は 今 射殺しておいた方が いいかもしれない。

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