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Kiss Again and Again
第11章  兄 妹

 着替えて 髪の毛を整えると いつもの余裕たっぷりの樹さんになっていた。
 送ってもらう車の中で お菓子作りの失敗談なんかを面白おかしく話す樹さんが 
 「もっと あゆちゃんと過ごす時間を作るためには どうすればいいんだろう?」と ぽつり、と言った。

 そういう真剣そうな口調は 戸惑ってしまう。

 「樹さん・・・ わたしは 電車の中で 彼が履いていた靴と同じ靴を履いている人を見かけただけで 半日泣くようなメンドクサイ女なんですよ」
 「いいんじゃあない、そういうの」

 「思い出を 捨てたり 消したりする必要なんてないと思うよ。 過去は変えられないし」


 海の持ち物が入っている紙袋。 そのまま 部屋の隅に置いてある。 それを見るたび 胸が抉られるようになる。
 わたしの内には 海の手垢や足跡が 未だにくっきりと残っていて まったく洗い流せていない。 どうすれば掃除できるのか わからない・・・

 流される・・・?

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