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Kiss Again and Again
第2章 大学生活
 「東京タワー 行ってみる?」
 「スカイツリーじゃあなくて?」
 「うん。 スカイツリーは もう行った。 東京タワーは まだ行ってへん。 愛美ちゃんは 行ったことあるの?」
 「ないです」
 「じゃあ 記念に 行ってみよか」

 高梨さんと 最初で最後のデートなんだ。



 「うち 染物屋なんや。 ボク 一応 あと取りや」
 「おとんは養子で。 大事にしてもろて わがままさせてもろて えばりくさって」


 電車に乗っても 高梨さんは 手を離さない。

 「関西にも 大学は仰山あるのに 東京に出してもろて。 ボクもわがままやねんけど。 跡、継ぐのやから これくらいはさせてもろても バチはあたらへんやろ、思うてたのに」
 「バチ あたった」
 「おとん 癌らしい」


 わたしは 高梨さんの手を 思わずぎゅっと握っていた。
 悲しそうな目が わたしを見おろす。

 「そんなとこ はよやめて もどってこい、やて」
 「そんなとこ、言われても なぁ」
 「せっかく 愛美ちゃんにも 逢えたのに」


 最寄の駅で降りて 東京タワーに向かって歩き始めた。 秋になり 日没ははやい。
 ライトアップされた東京タワーが近づく。

 「きれいやな」
 高梨さんは 公園のベンチに座って 足を伸ばした。
 隣に座りながら 「上がらないんですか?」と聞くと
 「外から見てるほうが きれいや」

 そんな恋を しているのですか?

 「愛美ちゃん 上がりたい? 夜景がきれいかもしれんな」



 
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