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Kiss Again and Again
第13章 十四夜

 大急ぎで わたしの身体を拭いてくれ 浴衣を着せようとしている樹さんの胸には 濡れて張り付いたうっすらとした胸毛がみえる。 なんだか 切ないような。

 「た・・・たつきさんも 身体を拭かないと 風邪をひいてしまいます。 帰ったら お仕事なのに。 自分で できますから」

 「ごめんね」
 「わたしの方こそ ごめんなさい。 こんなになっちゃって・・・」
 「うーーーん。 その謝罪は・・・ ヘンだけど。 じゃあ ごめんなさい、って思ってくれるのだったら 浴衣の下は 何もつけないで」
 後ろ向きで 身体を拭きながら 返事をしないわたしを振り返る。

 「じゃあ 樹さんは?」
 「そのご要望にお応えすると 脚を開いて胡坐をかいたりすると 全部見えちゃうよ。 仲居さんが 見たくもないものを見ることになるけど いいの?」
 樹さんは こちらを向き 浴衣の前を開いて見せた。 まだ 硬くそそり立っている。

 真っ赤になって うつむく。 
 樹さんは まだ 満足していないのよね。

 「それが あゆちゃんの好みだったら それでもいいけど」

 いいわけない。

 男の人って 下着を着けさせないのが いいのかしら? 樹さんは とんでもなくニコニコしている。 
 「あゆちゃんは 今日は お酒は控え目に、ね。 昨日の前科があるから。 最後の夜なんだよ。 ゆっくり楽しもうね」

 朗らかに そんなこと・・・ 大人の男 よね・・・

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