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Kiss Again and Again
第14章 新しい扉

 玄関まで 純子ちゃんに付いて行きながら
 「今日は 本当に帰ってこないの?」
 「病人おいて行くのは さずがに気が引けたけど あゆが来てくれてよかった」
 「でも お泊りするつもりじゃあなかったから・・・着替えとか ないし・・・」
 「何も着なければいいじゃん」

 まったく この兄妹って・・・

 「私だって 旅行くらい行きたいもん」

 「もん」とか 純子ちゃんらしくないこと言っちゃって。 でも 楽しそう。

 「あゆ。 後のことは お願いね」
 「はぁ・・・」
 「いってきまぁす」

 振り返って また笑った。 恋をしている女の顔だ。

 ドアが閉まると なんとなくタメ息がでた。
 後ろから抱きしめながら 「ふたりっきりだ」と樹さんがささやいた。

 そう。 旅行から帰って一ヶ月ほど ふたりで逢うことはなかった。
 キスをしようとした樹さんが 「あっ 歯磨きしてくる」
 歯磨きをして顔を洗ったみたいな樹さんが 嬉しそうに 「今日は何をしようか?」
 「まず お熱をはかりましょうか?」
 「えっー もうさがったんだよ」
 「それを 確認しますね」

 「7度5分。 ほら 平熱」
 「いいえ 微熱があるじゃあないですか。 お薬は?」
 「買い置きの風邪薬で大丈夫」
 「病院には 行ってないんですか?」
 「だって あゆちゃんの顔を見たら もう治ったし」
 「治ってないけど 今日中に治しましょうね」
 「うん。 じゃあ 一緒にお風呂に入る?」
 「まさか!」 まだお昼だし。

 「お昼ご飯はどうしますか?」
 「今は いい。 あゆちゃんを食べてからにする」
 「それも駄目。 ちゃんと治してからです」
 「久しぶりに逢えたのに・・・キスしたら 風邪をうつしちゃうかなぁ」
 「そうですね」
 「一回だけならいい?」
 「いえ・・・一回も 百回も同じだと思います」

 樹さんは ふたりっきりになると 本当に子供のようになる。 この駄々っ子の取り扱い説明書がほしい。

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