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Kiss Again and Again
第14章 新しい扉

 「お湯が溜まったから 温まろう」

 軽々と抱き上げられ 湯船に浸かった。
 樹さんの脚の間に すっぽりとおさまりながら 旅行での露天風呂を思い出す。

 「こうしていると あの時みたい」
 樹さんも 同じことを考えている。
 「楽しかったなぁ・・・」

 「でも 今日も楽しい。 いつでも あゆちゃんといると 楽しいから 何も手につかなくなる」
 「コンクールに出られるのですってね」
 「あんなクソみたいなこと・・・ ごめんね・・・でも そう思っていたんだけど。 ただ 何かしておいた方がいいかな、と考え直して」

 「お忙しかったのね。 病気になるくらい」
 「それで 連絡してくれなかったの?」
 「えっ?」
 「忙しそうだから 連絡してくれなかったの?」

 いえ・・・
 わたしからの連絡なんて いらないかと思って。

 「・・・いやだったからじゃあなくて?」
 「なにが・・・ いやなの?」
 「僕と逢うのが」

 そうよね。 「逢いたい」って言わなくっちゃ だめよね。

 「逢いたかったです」

 樹さんは 後ろから抱きしめながら
 「はぁ。。。 このこって・・・」

 「ごめんなさい。 逢いたい、って言うと お忙しいのに迷惑かな・・・って・・・」
 「あーーーあ どれだけ・・・」

 だって 樹さん 最後にお断りしたでしょう? わたしの気持ちはいらない、って。

 「どれだけ 逢いたかったか。 どれだけ 我慢していたか」

 そうなの? わたしも 待っていたのに・・・

 「どれだけ 逢いたい、って言ってくれるのを待っていたか」

 透明だった樹さんに 色がつきはじめた。 初めて樹さんという人が色づいた。
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