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Kiss Again and Again
第14章 新しい扉

 「僕は病人だから 身体を洗ってくれる?」
 えっ・・・?
 さっきは 「完治した」って言ったでしょう?

 お風呂場は広くて 浴室用の椅子も3脚ある。

 樹さんの背中は 大きくて洗い応えがある。
 「洗い足りてないところはないですか?」
 「今度は 前」
 くるりと向き直る。 やっぱり恥ずかしい。
 「前は 自分で洗えるでしょう?」
 「それでも洗って。 僕も洗ってあげるから」
 「いえ。 自分でできます」
 「それでも 洗わせて」

 樹さんは 気持ちよさそうに腕をさしだしたり 咽喉を反らせたりして 身体を洗われた。 濃い産毛のような胸毛が張りついているのを くるくると円を描き洗った。

 「前の男には 胸毛はなかったの?」
 「えっ?」
 「なんでもない」

 なんでもなくは ない。 わたし 変なことした?

 「ここは 手で洗って」
 自分の手で持ち上げ 言う。 かぁっと 顔に血が昇る。 恥ずかしい。 樹さんの前に膝まづき 素手で丁寧に洗った。 手の中で どんどん大きくなってゆく。

 「うっ。 これ以上は だめかも。 もう・・・いいよ」

 いつもは わたしの方が振り回されてばかりだから ちょっと意地悪をしてみる。 
 石鹸でぬるぬるしているのを 両手で掴み 前後させてみた。

 「・・・あゆちゃん・・・」

 ゆっくり動かしながら 先の裏側を親指で擦った。 樹さんが 金色を帯びた瞳で睨んでいるけど 今度は指先だけで表面を ぬらぬらと何度も往復した。 そうしながら 手の平で 先の部分を ぬらりと丸く撫でる。 

 樹さんが 奥歯を噛み締めているのがわかる。

 「やめて、って 言わないと」
 「こんなことして。 ふしだらなっ」

 なんか照れているような樹さんが 可愛くて 伸び上がってキスをした。

 「今度は 僕が洗ってあげよう」
 「ううん。 まだ脚を洗ってないから」
 裸で膝まづいている恥ずかしさにも慣れ始め 腿の上に樹さんの足をのせて 足の指の一本づつ 指の間まで 丁寧に洗った。

 「きっと 今日のことは 一生忘れないだろうな」

 ぽとり、と落ちた雫のような樹さんの言葉は 細くて小さい棘のように 心に突き刺さった。

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