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Kiss Again and Again
第15章 クリスマス後

 お店のドアを開けると 店員さんがひとり。
 「申しわけありません。 今日はもう閉店いたしました」

 ドアには ”CLOSED”の札が掛かっている。
 「こんばんは。 寺下さんは いらっしゃいますか?」
 店員さんは 「あっ」というような顔になり 「少々お待ちください」と言い残し 奥の方へ入って行った。
 今の 「あっ」という顔は もしかしたら 以前 手を引かれて通りを横切ったのを見ていた、とか? はずかしい・・・

 「あゆちゃん いらっしゃい。 もう終わるから ちょっとだけ待ってて。 もう上がって大丈夫ですよ。 あとは僕がやるので」 
 後半は 店員さんに言ったようだ。
 「じゃあ 店長 お先に失礼します」
 お店のロールカーテンを次々と引きおろすと わたしの方へ頭を下げ その人は奥へと姿を消した。

 「早すぎましたか? 気まずかったですか?」
 「そんなことないよ。 次からは ちゃんと言っておくから」

 次から? いつのこと?

 あの店員さんの方が わたしより沢山 樹さんと一緒の時間を過ごしているんだ。
 いいなぁ・・・

 お店の電気を消すと 厨房へ入った。
 片付けている最中だったようで お菓子の匂いと洗剤の匂いが混じりあい 無機質な感じがする。
 「ここは寒いでしょう?」
 「いいえ。 外よりずっと暖かいです」
 わたしはコートを着ているけど 樹さんはユニフォーム姿だから 腕まくりをして寒そう。 こんなだから風邪をひくんだ。

 片付け終えた樹さんは 更衣室で着替えてきた。 わたしからのプレゼント グレーのセーターを着ている。 そんなことが 胸が震えるほど うれしい。

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