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Kiss Again and Again
第18章 再 会

 職場でも わたしの態度の変化は現れていたらしく 同期の原田莉央ちゃんから ランチに誘われ 
 「仲村さんって 最近 感じがいいです」
 と言われた。
 「今まで 感じ悪かったですか?」
 「感じ悪い、というか とっつきにくい、というか」
 今まで そんなこと 言われたことなかった。

 「だって 前は 話しかけると どこを見て返事しているの?みたいだったけど 今は 笑顔が返ってくるから」
 わたし・・・ 職場でも上の空だったんだ。

 「きっと緊張していたんだと思います。 最近 やっと慣れてきたから」
 「そう? 緊張してたの? あの嫌味な課長のせい?」
 課長さん 細かいけど 別に嫌味だとかは 思っていない。

 原田莉央ちゃんは はいといいえ、黒と白しかないような女の子だった。 仕事に関しても 100点と0点しかないような。 初めは驚き 次には羨ましく思った。 きっと 迷ったり 後ろを振り返ったりしない人生を送るのだろうと思えた。


 樹さんの帰国を待つ心は 前向きになるのに役立った。

 会社の床の模様を憶えてしまいそうなくらい下ばかり見て歩いていたのに 顔を上げ 周りの風景を見回すことができるようになった。
 特に 気をつけていたわけではないのに 他の同僚からもランチに誘われたり 就業後の食事やお酒の席にも誘われるようになった。

 「仲村さんって 思っていたのと違うね」
 「仲村さんって こんな人だったんだ」
 そんなことをよく言われた。

 やっと人生が動き始めた。


 樹さんが 帰って来る。
 樹さんに 逢える。
 愛する人に 愛を伝えられる。


 「紅葉には まだ早かったね」

 その季節になれば。

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