この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Kiss Again and Again
第20章 初 冬

 眠れるはずがない、と思っていたのに いつの間にか眠っていた。

 目が醒めると 向き合って眠っていた。 海の腕が ウエスト辺りにのっている。 それをそっとどけると 起きだし洗面所に行った。 下着は当然湿ったままだ。 気持ちが悪いけど 仕方なくそれを着た。 湿った感触に 鳥肌が立つ。

 何か飲みたくて 備え付けの小さな冷蔵庫を開けた。
 「おはよう」
 振り向くと 立てた片肘に頭をのせて わたしを見つめる海がいる。 寝乱れた髪。 胸がはだけたローブ。 
 「何か 飲みますか?」
 「何がある?」
 「ビールと お水とお茶 これは・・・栄養ドリンク」
 「じゃあ お水で」

 海に お水のペットボトルを渡し 自分のボトルを 軽くぶつけた。
 「何もなかった夜に カンパイ」
 海は 寂しそうに笑った。 この偽物の笑顔は 見慣れたものになってしまった。

 このままでは 何かが始まってしまう。 そんなことは起こらない、と思っていたからドライブにきてしまった。 でも 既に 何かが始まりかけている。

 人は 変らない。 
 海は 不実な男。

 
 「電車で帰ります」
 「えっ?」
 「ごめんなさい。 電車で帰ります」
 「なにを・・・言って・・・」
 「ごめんなさい。 ひとりで帰ります」
 「まったく・・・」

 いきなり 抱きしめられた。 キスされた。 そのまま ベッドに押し倒された。

 「あゆがひとりで帰ったら 今日で最後になってしまう。 もう 二度と会えなくなる。 それだったら 無理やりしても いい?」

 いいわけない。 せっかく 無難に夜を乗り越えたというのに。

 「ここは そういうことをするところでしょう?」

 そんなこと言っている割には 悲しそうな目。

 「本気だとは思えない」

 両手首をつかまれ ベッドに張りつけられたまま キスされた。 唇を擦り合わせながら 舌を入れようとする。

 「やめて・・・ もてる男のすることじゃあない」
 「もてる男だって 野獣になれる」


 どうして わたしはあなたを傷つけるのかしら・・・

/464ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ