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Kiss Again and Again
第20章 初 冬

 眠った海を残して 買い物に出かけた。
 男性用のスウェット上下 下着を買った。 間違ったことをしているかもしれない、という迷いには蓋をした。 ドラッグストアでは 思いつく限りの看病品を買った。 コンビニでは プリンとアイスクリームも買った。 レジに行こうとして ふと おうどんを作ろうと思いついた。 乾麺の裏を読みながら 揃える材料も買った。

 コンビニを出て帰り道で 海からメールがきた。
 ラインではなく メール? あの人は アドレスも残していたんだ。
 件名は『反省文』 ちょっと笑った。


    いつも酔っ払って 突然、夜中に押しかけてしまうことを 大いに
    反省しております。
    あゆの優しさにつけ込んで ぐずぐずと居座ってしまうことも反省
    しております。
    でも 昨夜のことは 反省しておりません。
    ここ最近で 最高の出来事だったと思っております。
    身辺整理は順調です。 嘘ではありません。
    ただ ひとつだけ。 僕のアシスタントに付いてくれている子の好     
    意を なかなか切り捨てることができません。 そういう話に持っ   
    て行こうとすると 泣かれてしまって そこから先に進めません。 
    深い関係があるわけではないだけに 余計難しいのです。 こじれ
    ると仕事にも差しさわりが出るので 慎重になっております。   
    あゆを傷つけるようなことはしておりません。
    僕には あゆだけです。

    以上


 読み終えてからも ちょっと 笑った。

 昨日 何度も「聞いて」と言い続けたのに わたしは頑なに耳をふさいだ。 ちゃんと聞いていれば 海はあんなところに座り込んで 身体を冷やすこともなかったのに。 風邪をひいたのは わたしのせいでもある。 間違ったことをした上に また間違いを塗り重ねてしまった。

 樹さんにも 星川さんという人がいた。 そばにいる正当性のある理由がある人。
 同じものを目指し ともに助け合い 寄り添い 濃密で有意義な時間を過ごす唯一無二の人。

 海にも 同じ人がいる。 アシスタントという仕事がどんなものなのか想像もできないけど その関係が壊れると困る人。 かけがえのない存在。
 そいうことと 戦う気はない。

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