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Kiss Again and Again
第5章 はじまりのはじまり

 先輩が 部屋にいて リビングのラブチェアに座っている。
 あんな風に ハンドルに寄りかかる姿を見て 拒める女の子なんて いない。

 「いい匂いだね。 なんの花?」
 「カサブランカ」
 その返事に 先輩は わたしを見て 今日初めて 笑った。

 「ハンフリー・ボガードより 男前や」

 本当に キレイな顔。 こんな素敵な人が わたしの部屋にいて くつろごうとしている。 どきどきして 普通よね。

 「コーヒーがお好きですか? 紅茶もあります」
 「おすすめは?」
 「ハイビスカスティです」
 「それは 知らないお茶だけど。 おすすめだったら それをいただきます」

 この美しい人は お行儀もいい。

 ハーブティ用の透明なポットに入った紅色のお茶に 先輩は驚いていた。
 「綺麗な色だね。 どんな味がするの?」
 真っ白いカップにお茶を注ぐ。 紅色の鮮やかさが際立つ。
 「はい。 どーぞ召し上がれ」

 ラブチェアに並んで座るわけにもいかないので 床にクッションを置いて そこに座って 先輩がお茶を飲むのを見守った。
 「思っていたのと 全然違う味だね」
 「酸っぱすぎますか? アイスにすれば それほど酸っぱく感じないのですが」

 両手で カップを持ち 先輩は わたしをじっと見ている。

 「僕のこと 嫌っているわけではなさそうだし。 仲村さんは 僕が 怖いの?」

 その話題になると・・・ 困る・・・

 「この前のデート 楽しかったって言ってくれたし」

 あれ やっぱり デートですか?

 先輩は ソファから降りて 床に座った。 見おろされていた視線が まっすぐに向かい合う。 逃げ出したい・・・

 「僕も楽しかったから また デートできるといいな、と思っていたんだけど」
 「しつこい?」

 そうではなくて 悪いのは わたし自身なのだと伝えたい。 伝えて? この人に 理解してもらいたい? 受け入れてもらいたい?

 
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