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Kiss Again and Again
第6章 はじまり

 先輩は首の下に腕を差し入れると わたしの身体を起こした。
 「あゆ。 脱がせて」

 わたしは 自分の貧弱な身体を晒すのが恥ずかしいのに。。。
 胸を隠していた腕をほどき 先輩の服を脱がした。 上半身が裸になると

 「さわって」
 初めて触る男の人の身体、肌。

 ダンスをしていると 肌が触れ合うことは 頻繁にあるし 触れられ 抱えられることもよくある。 だが、それは 決して「男の人」ではなかった。 ダンサーだった。
 胸を合わせても 頬をくっつけても あくまでダンサー同士だった。 盛り上がった肩に乗っても 引き締まったウエストに腕を巻きつけても ときめくことはなかった。

 今 目の前にある引き締まった身体は ちゃんと性別のある男の人の身体だった。
 太い首でもなければ 盛り上がった肩でもなく 弾けそうな胸筋でもなかった。

 わたしを求め ひとつになろうとしている 好きな人の身体だった。

 あたたかい・・・
 一番に感じたのは それだった。

 「下も 脱がせて」

 それっ とっても恥ずかしい。 言われるまま 手を伸ばしても なかなかパンツに触れることができない。

 先輩に手首を掴まれ 膨らみに手を押し付けられた。

 「大きくなって 窮屈だから 早く 脱がして」

 先輩は 余裕のある笑顔で そう言った。
 意地悪だと思った。 胸が 苦しいくらいどきどきしている。

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