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女優
第13章 その後
「その写真、気に入ったのならお譲りしますよ」
いきなり背後から声をかけられた。
聞き覚えのある声に驚いて振り向くと、
そこには懐かしい近藤の笑顔があった。
「後ろ姿が似てるなあと思ったら
やっぱり君だったか」
近藤は人目をはばからずに
愛子を抱き寄せて優しくハグしてくれた。
数時間後、二人はラブホテルの一室にいた。
小さなソファに体をくっつけるように座り、
あの撮影旅行の後のことを近藤は話してくれた。
「いろいろ悩んだけど、
俺、やっぱりあの業界には
向いていないと思ったから、
思い切って写真家として
やっていくことにしたんだ…
幸いにも大きなコンクールで
金賞を取らせてもらって
それからはうなぎ登りさ」
君とセックスしてから運が向いてきたのかな…
だとしたら君は俺にとって
あげまんの女なんだと思うよ
近藤はそう言って愛子にキスをした。

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