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抱き屋~禁断人妻と恋人会瀬
第10章 花守乙帆 39歳⑧愛され拘束妻

そこからは、静かに二人の時間が始まった。
客室に帰ってきた二人は内風呂にゆっくり浸ったり、缶ビールで乾杯したりして、夕食までの一時を共にしたのだ。
佐伯も乙帆も、ほぼ無口になり、セックスの話題について口にすることもなくなった。果ては畳敷きの居間で座布団を枕に二人で昼寝までしてしまったのである。
乙帆は佐伯の右胸に洗い髪で火照った頭を預け、慎ましい寝息を立てて眠り込んでいた。
佐伯の経験では、身体の相性のいい女と三度は寝ると、相手の身体ばかりでなく唾液や汗や体液が混じるのが気にならなくなるのだが、乙帆とはそれ以上かも知れない。男女として今、二人の距離はほとんどゼロに近いと言える。
それは乙帆の無防備な寝顔を見れば、分かることだ。なんの警戒感もない熟睡だ。これこそ、あれほどハードなプレイを二人でものにした、と言う信頼感の為せる業である。
SMプレイの本当の深さは、実はここにあるのだ。責める側の理性と、身を委ねる側の献身があって初めて関係が円満に成立するのだ。
恥ずかしがり屋で、奉仕好きな癖に自分の欲望を封じ込めてきた乙帆に会った時、佐伯は一目でそのマゾ性を見抜いたが、さすがにそこまでの関係を築けるとは思ってもなかった。
もちろんそれは、佐伯は自分の力ではないと思っていた。そこまで自惚れていない。佐伯はここまで、乙帆のことを何から何までよく知っていた人間の導きによってやってきたまでである。
客室に帰ってきた二人は内風呂にゆっくり浸ったり、缶ビールで乾杯したりして、夕食までの一時を共にしたのだ。
佐伯も乙帆も、ほぼ無口になり、セックスの話題について口にすることもなくなった。果ては畳敷きの居間で座布団を枕に二人で昼寝までしてしまったのである。
乙帆は佐伯の右胸に洗い髪で火照った頭を預け、慎ましい寝息を立てて眠り込んでいた。
佐伯の経験では、身体の相性のいい女と三度は寝ると、相手の身体ばかりでなく唾液や汗や体液が混じるのが気にならなくなるのだが、乙帆とはそれ以上かも知れない。男女として今、二人の距離はほとんどゼロに近いと言える。
それは乙帆の無防備な寝顔を見れば、分かることだ。なんの警戒感もない熟睡だ。これこそ、あれほどハードなプレイを二人でものにした、と言う信頼感の為せる業である。
SMプレイの本当の深さは、実はここにあるのだ。責める側の理性と、身を委ねる側の献身があって初めて関係が円満に成立するのだ。
恥ずかしがり屋で、奉仕好きな癖に自分の欲望を封じ込めてきた乙帆に会った時、佐伯は一目でそのマゾ性を見抜いたが、さすがにそこまでの関係を築けるとは思ってもなかった。
もちろんそれは、佐伯は自分の力ではないと思っていた。そこまで自惚れていない。佐伯はここまで、乙帆のことを何から何までよく知っていた人間の導きによってやってきたまでである。

