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抱き屋~禁断人妻と恋人会瀬
第10章 花守乙帆 39歳⑧愛され拘束妻

「だってずっと我慢してきたんでしょう。旦那さんがご健在のときから」
と言うと、乙帆はあわてて首を振った。
「いえそんな…主人は弱かったですけど、エッチの回数は…それなりには、ありましたから…」
「いや、そう言うことじゃないですよ。お仕事が大変だったんでしょう。親御さんから継いだ旅館を最初はご夫婦で、次は息子さんたちと。…ここまでずっと、我慢してやってきたんだから」
と、佐伯は言うと、腕に抱いた乙帆の身体を労るように優しく撫で回した。
「こうして、たまには羽目を外していいんですよ。僕はそのために、乙帆さんの旦那さんから招かれて来たんですから」
「佐伯さん…」
乙帆は次ぐ言葉を喪い、瞳を潤ませていた。
「わたし…思いきって佐伯さんにお願いして良かったです…」
何よりの言葉をもらい、佐伯は感無量であった。
「そう言ってもらえると、ここまで来た甲斐があるよ。…そうだ、ここで僕から乙帆さんに渡すものがあったんだったな…」
と、佐伯は思いついたように、手荷物の中から取り出したものを、乙帆に手渡した。
それは、使い古されたB5のシステム手帳である。黒革の紐には小さな数字錠が掛けられ、厳重に内容を保管されている。
と言うと、乙帆はあわてて首を振った。
「いえそんな…主人は弱かったですけど、エッチの回数は…それなりには、ありましたから…」
「いや、そう言うことじゃないですよ。お仕事が大変だったんでしょう。親御さんから継いだ旅館を最初はご夫婦で、次は息子さんたちと。…ここまでずっと、我慢してやってきたんだから」
と、佐伯は言うと、腕に抱いた乙帆の身体を労るように優しく撫で回した。
「こうして、たまには羽目を外していいんですよ。僕はそのために、乙帆さんの旦那さんから招かれて来たんですから」
「佐伯さん…」
乙帆は次ぐ言葉を喪い、瞳を潤ませていた。
「わたし…思いきって佐伯さんにお願いして良かったです…」
何よりの言葉をもらい、佐伯は感無量であった。
「そう言ってもらえると、ここまで来た甲斐があるよ。…そうだ、ここで僕から乙帆さんに渡すものがあったんだったな…」
と、佐伯は思いついたように、手荷物の中から取り出したものを、乙帆に手渡した。
それは、使い古されたB5のシステム手帳である。黒革の紐には小さな数字錠が掛けられ、厳重に内容を保管されている。

