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第24章 清野あや 24歳③他人中出し妻

　さっぱりと汗を流すと、あやがお昼ご飯を作ってくれた。

　たっぷり鷹の爪が入ったペペロンチーノに、小鉢の野菜サラダだ。サラダにかけるサルサソースは、あやがキュウリと玉ねぎを刻んで作ってくれた自家製であった。

「あやちゃんは、料理が上手だね」

「そんなぁ…さっ、と作っただけですよう」

　と、あやは謙遜するが、ちょっとした手間でそつなく美味しい料理を作れるのが、料理のセンスなのである。

「おビールもどうぞ」

　あやは、ぱたぱたと缶ビールを運んでくる。なるほど、キンキンに冷えたビールが合わないはずがない。

「ご馳走さま」

　佐伯は乾杯をすると、ビールを飲んだ。キレのある辛口できゅっ、と胃が引き締まる。ちょっと身体を驚かす飲み方だが、汗を流したあとのビールは、正しくこれに限る。

「おおっ、辛い！でもこれが最高だな」

　そしてパスタである。あやはかなりの辛党のようだが、このペペロンチーノがビールに合わないわけがない。ニンニクもほどよく利いていて、パスタもしゃっきり、上がっている。

　また、サルサソースのサラダもいい。こちらもピリッと辛いが、甘味と酸味のバランスのいい自家製ソースで、ちょうどいいアクセントである。

　それにしても、さっ、とこんなものを作れるあやは、本当にいい主婦である。

　気がつくと、あっと言う間に佐伯は、食事を平らげていた。

「美味しかったよ。すっかり、ご馳走になっちゃったな…」

「お粗末さまでした。佐伯さん、美味しそうに食べてくれるから、嬉しい」

　何も言わないうちに、ビールもお代わりが来てしまった。