この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ネットのプリンス
第4章 不感症の女
ラブホテルのロビーで
洋介は彼女に 好みの部屋はあるかと問うてみた。
「どこでもいいです」
まるで蚊の鳴くようなか細い声だった。
やれやれ、食事でリラックスしてくれたものの
ラブホのエントランスに入った途端に元の木阿弥か‥‥
洋介自身はSMルームに非常に興味を抱いたが、 今回はおとなしくてパステル調のオーソドックスな部屋を選んだ。
本来ならば部屋に入った途端、
本能むき出しでベッドに押し倒して
一戦を交えるところだが、
こんなに緊張していては
抱かれるという感覚よりも
レイプされているという感覚になるかもしれないと思い自重した。
「なにか飲みますか?」
いえ、けっこうですと拒む彼女の声を無視して
グラスにビールを注いだ。
食事でワインを少したしなんだが、
もう少しアルコールを飲んでリラックスしてくれたほうがいいと思った。
「乾杯」
何に対しての乾杯なのか意味もなく
二人はグラスをカチンと鳴らした。
さりげなく肩を抱くと、
彼女の身体はビクッと震えた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


