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猫探偵の恋
第8章 消えたまりんと能力 by洋平
それからの俺は、
まりんが言ってくれた、
「俺の声は神様からのギフト」
その言葉に従って、
音楽をやっていくことに決めた。
就職は、時間に融通が利きそうなトコにして、
バンドメンバーを入れ替えた。
ドラムは紅一点にしたけど、
ベースだけは固定なヤツが見つからず、
サポートメンバーを使った。
自主レーベルでCDも少しマシなヤツも出した。
女は…つい、歳上が気になってしまって、
グルーピーみたいについて来てたヤツと一緒に住み始めた。
正確には、彼女の部屋に転がり込んだ。
確か27歳の時だった。
呆れたような顔をして、
マロンは家出してしまった。
俺はボス猫を探して、
一方的にマロンなことを頼んだ。
側で見てるヒトが居たら、
滑稽な光景だっただろう。
一緒に住んだ女の直子は…
年齢こそ、まりんと同じ位みたいだったけど、
優しさや思いやりは全くなくて…
多分、マロンはそれが解ってて家出したのかと思った。
俺のファンだと言ってたけど、
多分、そこそこ人気のあるバンドのボーカルの彼女っていうポジション狙いだったんだろう。
俺の喉も気遣ってくれなくて、
平気で煙草を吸っていた。
俺もイライラしてしまって、
まりんの為にやめていた煙草を吸うようになっていた。
それでも3年、一緒に暮らした。
挙句に若いサポートメンバーのベーシストと寝てるのが判って、
俺は家を出ることになった。
そして、ひょんなことから、
やっぱりまりんと同じように歳上で、
とても素敵な女性の家に世話になることになった。
その美和さんは…
本当に天下一品、唯一無二の、
素晴らしい女性だった。
俺は久し振りに身も心も震えるほどの恋する気持ちに囚われて、
バンド活動もそれなりに頑張ったけど…
あっさり若造に掻っ攫われてしまって、
俺はまた、一人暮らしになった。
まあ、美和さんとレンくんは本当にお似合いだよ。
完敗した。
凄い歳の差カップルだけど、
美和さんのお腹には赤ちゃんも居て幸せそうだ。
多分、俺は、
いまだにまりんのことが好きなんだと思う。
美和さんの向こうに、
まりんを見ていたのかもしれないし。
本当に冴えない話だ。
あのボス猫は、
もう居ないのかな?
話も出来なくなったけど、
ちゅ〜るでも片手に一方的でも良いから、
ヤツに愚痴りに行きたい気持ちだった。
まりんが言ってくれた、
「俺の声は神様からのギフト」
その言葉に従って、
音楽をやっていくことに決めた。
就職は、時間に融通が利きそうなトコにして、
バンドメンバーを入れ替えた。
ドラムは紅一点にしたけど、
ベースだけは固定なヤツが見つからず、
サポートメンバーを使った。
自主レーベルでCDも少しマシなヤツも出した。
女は…つい、歳上が気になってしまって、
グルーピーみたいについて来てたヤツと一緒に住み始めた。
正確には、彼女の部屋に転がり込んだ。
確か27歳の時だった。
呆れたような顔をして、
マロンは家出してしまった。
俺はボス猫を探して、
一方的にマロンなことを頼んだ。
側で見てるヒトが居たら、
滑稽な光景だっただろう。
一緒に住んだ女の直子は…
年齢こそ、まりんと同じ位みたいだったけど、
優しさや思いやりは全くなくて…
多分、マロンはそれが解ってて家出したのかと思った。
俺のファンだと言ってたけど、
多分、そこそこ人気のあるバンドのボーカルの彼女っていうポジション狙いだったんだろう。
俺の喉も気遣ってくれなくて、
平気で煙草を吸っていた。
俺もイライラしてしまって、
まりんの為にやめていた煙草を吸うようになっていた。
それでも3年、一緒に暮らした。
挙句に若いサポートメンバーのベーシストと寝てるのが判って、
俺は家を出ることになった。
そして、ひょんなことから、
やっぱりまりんと同じように歳上で、
とても素敵な女性の家に世話になることになった。
その美和さんは…
本当に天下一品、唯一無二の、
素晴らしい女性だった。
俺は久し振りに身も心も震えるほどの恋する気持ちに囚われて、
バンド活動もそれなりに頑張ったけど…
あっさり若造に掻っ攫われてしまって、
俺はまた、一人暮らしになった。
まあ、美和さんとレンくんは本当にお似合いだよ。
完敗した。
凄い歳の差カップルだけど、
美和さんのお腹には赤ちゃんも居て幸せそうだ。
多分、俺は、
いまだにまりんのことが好きなんだと思う。
美和さんの向こうに、
まりんを見ていたのかもしれないし。
本当に冴えない話だ。
あのボス猫は、
もう居ないのかな?
話も出来なくなったけど、
ちゅ〜るでも片手に一方的でも良いから、
ヤツに愚痴りに行きたい気持ちだった。