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見えない男の淫乱物語
第9章 明人先輩

二年後…

一組の新郎新婦がチャペルのドアから現れると
参列者の隊列が
祝福のライスシャワーを二人に浴びせた。


ライスシャワーを浴びながら新郎の明人が

「絶対に幸せにしてあげるからね」

とウェディングドレス姿の新婦に微笑みかけた。


「嬉しい…でも約束して頂戴、
アナルセックスは
もうこりごりだから絶対にしないでね」

茶目っ気たっぷりに聖子が微笑んだ。


そんな若い新郎新婦を
温かい目で見送ったのが
媒酌人の幸太郎であった。


記憶にはないが明人が言うには
染色体を変化させる薬を
自分が作ってしまったということだった。

実験ノートを頼りに何度も試みているのだが
あれ以来同じ薬は作れていない。


『まあいいか…』

教会から帰ったら
実験ノートを焼却しようと幸太郎は誓った。




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